自立援助ホームについて

自立援助ホームとは

自立援助ホーム(児童自立生活援助事業)は、児童福祉法第6条の2第1項、児童福祉法第33条の6に位置づけられた第2種社会福祉事業です。

自立援助ホームは、義務教育終了後、何らかの理由で家庭にいられなくなり、また児童養護施設等を退所して働かざるをえなくなった15才から20才までの青少年たちが暮らすところです。

「働かざるを得なくなった」という意味は、本人に十分な意欲と能力が備わっているか否かにかかわらず、家族も含め他の援助を受けることができない状況で「自立」を強いられた状況を指します。

しかしほとんどの場合、15歳の義務教育終了時点で施設や家庭から出て働かなければならない児童は、意欲や能力の面で十分一人で生活できる状況にあるとは言いがたいのが現状です。

それにもかかわらず、「自立」させられた場合、職場や生活場面でも困難をかかえ、社会適応ができません。

そのような児童に対し、社会的援助が必要だと感じた関係者のボランティア活動によって創設されたのが、現在の「自立援助ホーム」の始まりです。

全国自立援助ホーム協議会 ホームページ抜粋)

入居している子どもたち

虐待や貧困、非行などの問題で家庭に居場所がなくなった青少年たちが入居してきます。

自立援助ホーム設立当初は、児童養護施設の退所者の支援が主だったのですが、近年では家庭から直接入所する青少年の割合が高くなっています。

家庭に問題がありながらも思春期年齢になるまで問題の発見が遅れ、公的な支援の介入が遅れてしまうケースもあります。支援が遅れたことにより自立が困難になっていまうことは言うまでもありません。

また、入居の理由は、親による放任・虐待が一番高い割合となっています。加えて養育困難・親の病気・養育拒否などの家庭の問題に起因しています。

自立援助ホームにくる青少年たちがホームに来るまでにいかに過酷な生活を送ってきたのかを物語っています。

全国自立援助ホーム協議会パンフレットより抜粋)